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夢幻
2009.06.26 Friday 23:55 | 小説
白いもやに包まれているようだ。
自然と開かれた瞼が徐々に落ちて、閉じかけた所でやっと視界が晴れる。
木材独特の木目の波を視界全てに認め、己は何処にいるのだろうと考え込んでみる。と、柔らかな小さな寝息を捕らえた梅軒は、がばりと身を起こした。
勢いで揺れる膝の上、小さな娘が口を開いたまま寝ている。
安堵して小さく息を吐くと、その所為で武蔵に斬られた傷が痛んだ。意識し始めると尚痛みは響き、傷が自ら開いていこうとするような痛みが、肩と首とを分けようと左右へ広がっていっては弱まり、浜辺の波のようにそれを繰り返す。
痛みとは、黄平にとって、もっとも遠ざかっておくべき不快であり、他人【ひと】へ与えるものであり、憎悪を確固とさせるものであった。
それがどうであろう。梅軒にとって、生を自覚させ、或いは感謝させるのもとなっている。
その要因が、武蔵でないことは確かである。また、この頬に一筋の傷を寄越した彼の小次郎でもあるまい。
自然と伸ばした腕の先、指四本とも半ばで失っていることに気付き、嗚呼、と今になって後悔に似た寂しさが込み上げて来た。この腕は刀を握れぬようになっただけではない。その指先で、この龍胆の頬を優しく撫で、その頬に米粒がついた時に、もし彼女が左側にいたとすれば、自然にそれを摘み取ってやることが出来ないのだ。
無言の後に、今度は右腕を上げる。
汗で顳かみに張り付いた髪を指先で退けてやり、そのまま隈の滲んだ下瞼をななぞる。
僅かに反応を見せただけの彼女を見下ろして、龍胆が余程疲れていることを知った。知って尚腹の底をくすぐる何かを、どちらの黄平もなんと言い表せば良いのか知らない。だから、こうして触れてみるのか。
「……龍胆」
名を呼んで、つい先日初めて聞いたに等しい龍胆の声を思い起こす。
二人で暮らしている間、全く不快でなかった沈黙が、少しばかり残念なことをしたように思えたのだ。
その間を、少しでもあの声を聞きつつ暮らせていたのであれば。そう悔やんで仕方がない。
己を呼ぶ声が欲しくて、龍胆の、少女らしい小さな唇を撫でる。反射的に閉じられたが為、余計手に染み付いたその柔らかさを手放し、梅軒は静かに目を閉じる。
龍胆を起こさぬよう、ゆっくりと半身を横たえた梅軒は、そのまま再び目を閉じた。
書店で見つけた画集「墨」を買って、武つうシーンと梅龍シーンを読み返してたら、あわわわわってなってリハビリがてら書いてみた梅軒×龍胆。いや、むしろ梅軒→龍胆かな。
え、分かってますよ?梅軒が助からないって分かってますよ!?
てか書いてる途中は忘れてたんだけど、黄平の字が分からなくなってウィキを見てみたら具はってなったって言う奴です。くそう、思い出さなけりゃ良かった……!
龍胆が自刃したなんて何だか悲し過ぎると思う。うん、黄平がいないと、なのは分かる。けど、可哀想過ぎるよ、あの二人は。黄平生きててもいいじゃない!わああん!
武つうは武しゃんの妄想で一つ書ける気がする。いや、えろくない妄想だよ
だって、小次郎と娘のあれ聞いちゃって「?」ってなってたくらいだし。猫だって思っちゃったくらいだし。多分、知ってなくて良いとおm(死
私的に、あの頬に触れたいとか思っちゃう武蔵だから、おつうのほっぺむにむにしてる妄想して、和んで、でもなんかどきどきしてて、ってしてればいいと思ってます。武しゃん可愛いよ武しゃん。
ねむす。なので失礼します。
自然と開かれた瞼が徐々に落ちて、閉じかけた所でやっと視界が晴れる。
木材独特の木目の波を視界全てに認め、己は何処にいるのだろうと考え込んでみる。と、柔らかな小さな寝息を捕らえた梅軒は、がばりと身を起こした。
勢いで揺れる膝の上、小さな娘が口を開いたまま寝ている。
安堵して小さく息を吐くと、その所為で武蔵に斬られた傷が痛んだ。意識し始めると尚痛みは響き、傷が自ら開いていこうとするような痛みが、肩と首とを分けようと左右へ広がっていっては弱まり、浜辺の波のようにそれを繰り返す。
痛みとは、黄平にとって、もっとも遠ざかっておくべき不快であり、他人【ひと】へ与えるものであり、憎悪を確固とさせるものであった。
それがどうであろう。梅軒にとって、生を自覚させ、或いは感謝させるのもとなっている。
その要因が、武蔵でないことは確かである。また、この頬に一筋の傷を寄越した彼の小次郎でもあるまい。
自然と伸ばした腕の先、指四本とも半ばで失っていることに気付き、嗚呼、と今になって後悔に似た寂しさが込み上げて来た。この腕は刀を握れぬようになっただけではない。その指先で、この龍胆の頬を優しく撫で、その頬に米粒がついた時に、もし彼女が左側にいたとすれば、自然にそれを摘み取ってやることが出来ないのだ。
無言の後に、今度は右腕を上げる。
汗で顳かみに張り付いた髪を指先で退けてやり、そのまま隈の滲んだ下瞼をななぞる。
僅かに反応を見せただけの彼女を見下ろして、龍胆が余程疲れていることを知った。知って尚腹の底をくすぐる何かを、どちらの黄平もなんと言い表せば良いのか知らない。だから、こうして触れてみるのか。
「……龍胆」
名を呼んで、つい先日初めて聞いたに等しい龍胆の声を思い起こす。
二人で暮らしている間、全く不快でなかった沈黙が、少しばかり残念なことをしたように思えたのだ。
その間を、少しでもあの声を聞きつつ暮らせていたのであれば。そう悔やんで仕方がない。
己を呼ぶ声が欲しくて、龍胆の、少女らしい小さな唇を撫でる。反射的に閉じられたが為、余計手に染み付いたその柔らかさを手放し、梅軒は静かに目を閉じる。
龍胆を起こさぬよう、ゆっくりと半身を横たえた梅軒は、そのまま再び目を閉じた。
書店で見つけた画集「墨」を買って、武つうシーンと梅龍シーンを読み返してたら、あわわわわってなってリハビリがてら書いてみた梅軒×龍胆。いや、むしろ梅軒→龍胆かな。
え、分かってますよ?梅軒が助からないって分かってますよ!?
てか書いてる途中は忘れてたんだけど、黄平の字が分からなくなってウィキを見てみたら具はってなったって言う奴です。くそう、思い出さなけりゃ良かった……!
龍胆が自刃したなんて何だか悲し過ぎると思う。うん、黄平がいないと、なのは分かる。けど、可哀想過ぎるよ、あの二人は。黄平生きててもいいじゃない!わああん!
武つうは武しゃんの妄想で一つ書ける気がする。いや、えろくない妄想だよ
だって、小次郎と娘のあれ聞いちゃって「?」ってなってたくらいだし。猫だって思っちゃったくらいだし。多分、知ってなくて良いとおm(死
私的に、あの頬に触れたいとか思っちゃう武蔵だから、おつうのほっぺむにむにしてる妄想して、和んで、でもなんかどきどきしてて、ってしてればいいと思ってます。武しゃん可愛いよ武しゃん。
ねむす。なので失礼します。
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